OA機器なんでも講座

OA機器の一般的な寿命は? オフィス新設時に必要な機器は? などOA機器にまつわる豆知識を集めました。

OA機器の一般的な寿命はどれぐらい?

コピー機

コピー機(複合機)をリースで利用する場合、年数を経ると修理が増えるので保守料が高くなります。
コピー機にはセグメントというクラス分けがあり、A4サイズのコピーを1分間に何枚とれるかで耐久枚数・耐久年数が異なりますが、これはあくまで目安で、実際に壊れたり使えなくなる限界は、機種、月間使用枚数、環境、使い方によって違ってきます。もちろん、個別の機械によっても寿命に差があります。
モノクロコピー機は低速タイプのものなら8〜13年ほど、中速/高速タイプのものだと7〜9年と言われます。ものによっては5年で買い替えなければならないこともあります。
カラーコピー機は、温度変化が激しく埃も多いような環境で使われる場合、使用枚数が少なくても4〜6年でかなり劣化します。
上記を総合すると、基本的には5年程度が1区切りとなります。コピー機に限らず、電気製品の最低部品保有年数は製造終了より7年と設定されており、8年目以降は原則保守打ち切りとなります。メーカーでは、古い部品を保有するコストを低減させるために、部品の保有年数を早めに設定する傾向があります。

FAX

国税庁が定めているFAXの耐用年数は5年間ですが、コピー機同様、電気製品として製造販売終了後8年間はその機種の部品や機能を維持するための保守義務が設けられています。家庭用の感熱式FAXは業務用FAXにくらべて、一般的に寿命は短くなります。

パソコン

仕事で使用するパソコンは、自宅で数十分、数時間程度しか使わない家庭用と比べて負担は大きいため、寿命も短めになります。あるアンケートによれば、企業のパソコン買い替え頻度は4~6年程度という結果が出ています。買い替え時期の目安のひとつは内蔵ハードディスクの寿命です。ハードディスクは内部でディスクが回転をしながら記録と読み出しを繰り返しているので不具合が起きやすく、気をつけて使用しても5年程度で不調を感じる事が多くなります。また、パソコンは次々とスペックアップした新製品が登場するため、5年程度経過するとスペック的に不満を感じることも多くなります。

ビジネスホン

ビジネスホンの法耐用年数は6年ですが、新製品サイクルは2~3年ほどであり、実際にはたいてい10年~15年程度は使える場合がほとんどです。ただし、長期間使用するとメーカーによるサポートは受けられなくなります。ビジネスホンやPBXは24時間、365日常時稼動しているものなので、システムダウンして損害が発生することのないように、できるだけ耐用年数に従って取り替えるのがベストです。
長く使用していると、受話器を置くところにあるフックスイッチが接触不良を起こしたり、送受話器のレベルが低下するなど様々な障害が発生します。留守番電話機能やナンバーディスプレイ機能などのある電話機は、電源を使用した電子回路で構成されている情報家電ですので、落雷等の影響を受けやすくなります。

事務所を開設する際に必要なOA事務機は?

通信機器

電話・FAX・ネット回線といった通信機器は、企業としての経営活動を行う上で、お客様や業者との連絡手段として欠かせませんから、最初に揃えたい事務機器です。

パソコン・周辺機器

通常、パソコンは従業員ほぼ全員が使用する重要なOA機器です。その会社の事業内容にもよりますが、ネットワークでパソコンをつなぎ、スケジュール管理や在庫管理、帳票発行、各種文書作成といったルーチン業務をこなすためにも、パソコンは必須になります。ホームページも更新やメールでの受発注業務などのためにも必要になります。また、コピーや印刷をこなす複合機も、パソコンと同じく必要不可欠なOA機器であり、事務所開設に必要な予算の大きな部分を占めることになります。

オフィス家具など

OA機器をしっかり揃えた後は、オフィスに置く収納用品やデスクや椅子などのオフィス家具、コピー用紙などの消耗品が必要です。サイズや事務所のスペースに合わせ、必要に応じて揃えましょう。ペンやクリップなど細かい消耗品や常に使うものは通販でのまとめ買いがおすすめです。

OA機器普及の歴史

OA機器は時代によって大きく変化しており、特に1980年代以降の変化は、急速な経済発展、バブルの崩壊、長期的な景気低迷といった経済的な状況の中で、ビジネスが大きく情報化していく過程を如実に示しています。
中でもパソコン、日本語ワープロ、複写機、ファクシミリなどは86年~91年のバブル景気に支えられて大きく普及率を伸ばしました。
そのうち、コピー機は普及率を伸ばしたものの、他の機器に比べて高価で低価格化しなかったこと、メンテナンス費用がかかることから、バブル末期には普及率が一巡しています。今後も契約システムや低価格化に結びつく根本的変革が起こらないかぎり、大きく普及率が変わることはないかもしれません。
OA機器の中で最も普及が浸透したのはFAXで、今やどの事業所には必ず設置されていると言っても過言でありません。1983年の普及率はわずかに13%でしたが、毎年10ポイント程度の伸びを記録し、2000年以前に85%まで到達しました。FAXの普及が一巡するのとほぼ同時に、FAXに変わる手段としてE-mailが利用されるようになったと言えます。
情報処理ツールとしては、日本語の文書作りに特化した日本語ワープロがかつて短期間に急速に普及し、1993年には40%を超える普及率を誇っていました。簡単な操作性と価格競争による低価格がその背景にあり、一時は事務機メーカー、家電メーカーのほとんどが参入し、販売合戦が繰り広げられましたが、その後パソコンへの移行が進み、各メーカーも潮を引くように撤退しました。
その後のパソコンの動向については、パーソナルユース、ビジネスユースともにLANやインターネットなどの電子ネットワークと切り離しては考えられないものとなりました。今では、OA機器はすべてネットワークに組み込まれつつあります。